いまどきの家には断熱材が入っています。
安いものや
高性能なもの、
燃えにくく、
体にやさしいなど
断熱の材料はたくさんあり、
施工方法も多種多様です。
KIKAKUNAでは壁と屋根の断熱に
セルロースファイバーを採用しています。
セルロースファイバーは
安いわけではないですし、
性能がとびぬけていいわけでもなく、
見た目が良いからでもありません。
採用理由は〝断熱欠損が起こりにくいから〟です。
![](https://kikakuna.com/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8856-rotated.jpg)
![](https://kikakuna.com/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8834-rotated.jpg)
というのも残念ながら
当たり前のように断熱欠損、
つまり断熱不良がほとんどの現場で起こってしまうためです。
欠損ゼロの現場なんてないんじゃないかなとも
思っています。
テレビに例えると
(新品のテレビではありえませんが)
画面のどこかが黒く映らないって感じです。
もしそれが当たり前のようにあり得るとしたら
何を基準にテレビを選ぶでしょうか?
画面のサイズや画素数、音質、録画機能の有無の前に
まずは黒く映らない部分が少ない機種を
選択するのではないでしょうか?
新品のテレビではそんなことありえませんが
新築の家ではそんなことが起こります、
また新築の場合、断熱性能は数値で表記されます。
それは断熱材の材種や性能、厚みなどで計算されるのですが
(計算結果は断熱材だけではなく
窓や換気扇などの性能も反映されます)
当然断熱欠損無しという前提での数値です。
繰り返しになりますが
ほぼどの現場でも欠損していますので
実際の家の性能は計算結果よりも低いことになります。
いくら高い断熱性能を謳っている家でも
現場での断熱欠損が多いと実際は低断熱の家という
ことになってしまうわけです。
深刻なのは
ちょっとの欠損が大きな性能低下をもたらす
ということです。
断熱材5%欠損で家の断熱性能が50%ダウン
というのも十分あり得るようです。
小さな隙間から逃げる熱がもたらす影響は
かなり大きいということですね。
欠損部分では結露が起こり、
カビの発生、白アリの誘引へとつながってしまいます。
5%も欠損する?
十分あり得ます、
かなりの家で5%程度は欠損しています。
どの断熱材を使用したとしても
時間をかけて、丁寧に、断熱のプロが施工をすれば
かなり欠損は減らせます。
しかしながら、
断熱のプロではない大工さんが
限られた時間のなかで
さっさ施工をすると
とんでもなく欠損します。
なので性能や厚み、材料の前に
欠損しにくいものを採用しています。
いまのところそれはセルロースファイバーかなと
思っています。
私がまず重視することは
超が付くほどの高断熱、高気密にする前に
計算数値通りの断熱性能を現場でも実現する
というお話です。
(たつのモデルのUa値0.49)
補足
窓枠はセルロースファイバー後に設置するのですが
窓枠廻りに1センチ程度の隙間が空きます。
![](https://kikakuna.com/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8888-rotated.jpg)
![](https://kikakuna.com/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8889-rotated.jpg)
その隙間だけグラスウールを使用して埋めています。
グラスウールのふんわり感をできるだけ残して
埋め込むことがポイントです。
狭いところにやわらかいものを埋め込むので
ぎゅっぎゅ詰めたくなりますが
そうしてしまうと断熱効果が落ちてしまいます。
ふんわり部分の空気が無くなってしまうためです。
ダウンジャケットや羽毛布団と同じですね。
![](https://kikakuna.com/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8890-rotated.jpg)
![](https://kikakuna.com/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8891-rotated.jpg)