建物探訪 ~千里緑地の家~
「設計って外部をどれだけ取り込むかでしょう?」
先日の講演会で伊礼さんが感心されたとおっしゃっていた哲学者の言葉です。
今回見学させて頂いた「ひとともり」さん設計の【千里緑地の家】で
その言葉を思い出しました。
ここでいう外部って設計でよく言う光とか風、熱、音などを
指していると思うのですが、
今回の【千里緑地の家】では風景って感じですね。
東隣地に広がる緑地側に設けられた大きな窓からふんだんにその景色を
感じることが出来るとても気持ちの良いお家でした。
うちのわんこなんか間違いなく早々に一番の居心地ポイントを見つけて
あくびしながらすやすやと昼寝を始めるでしょうね。
この洗練されたお部屋には似合わないモジャモジャ犬であることを気にすることもなく、、、
とはいっても今回の建物はリフォームなので景色を取り込む窓は
元の建物まま、
素晴らしい緑地をどう取り込むかっていうこの環境であれば
大半の設計士が掲げるであろうテーマがすでに既存の建物で
ちゃんと設計されている状態だったんですね。
っで、その状態でどうリフォームをするか?
っていうのがポイントというか「ひとともり」さんが悩まれたのではないかと
勝手に想像してしまいます。
私にその設計の上手さを表現する能力が乏しいですが、、、
実際拝見させていただくと
「劇的に変えてやったぜぇ~」
っていう感じが全くなく、
(もちろん劇的に変わっていると思います)
もとの建物の良さを残しながら(既存の建物にとても敬意をはらいながら)
お施主様がもとめる設計者らしさもきちっと表現しつつ
とてつもなく苦労しながらも
風景や元の建物が素晴らしいんで
「ちょっとだけ手を加えました」
って感じなんです。
まぁ残念というか礼儀として
いちおうヒトかつオトナの私はソファーや椅子に座ることもなければ
長居することもしませんし、家具に触れることすらいたしません。
他のご見学者の邪魔になるのでカメラをガッツリ構えることも、、、
ちょいとiphoneでは失礼しましたが、、、
ですので「居心地よさそうやなぁ」と想像することしか出来ませんが
お施主様がここで緑地を楽しみながら素敵な時間を過ごしている
風景が容易に想像が出来ます。
なんといってもいいなぁと思う(嫉妬する)ことは
「ひとともり」さんのお施主様や施工者さんとの繋がり!
これは知識や技術、経験なんかではもてないので
ひとつひとつの出会いにたいして信頼を積み上げてこられた人間力ですね。
大変気持ちの良い見学でした!
「ひとともり」さん、ありがとうございます。
「ひとともり」さん:
http://hitotomori.net/