壁紙(クロス)工事が完了すると
キッチンやトイレ、照明器具などの設備品を
設置していきます。
そこまでいくともうおおかた工事は完了です。
ざっくりいうとそこから1週間もあれば生活ができちゃうくらい。
そんな最終段階でも最後のお楽しみ、
それはそれは大きなお楽しみが残っているんです。
今回はそのお話。
大工さんが床の仕上げをすると
——例えばフローリングとか
その後の工事で仕上げに傷が付かないように養生(ようじょう)
をしていきます。
段ボールのような紙の裏に薄いスポンジがはりついたようなものを
床全面に敷いていきます。
少々床に物を落としても傷が付かない優れモノなんですが、、、
ちょっと床の仕上げをしては養生をして、
またちょっと仕上げしては養生をしてって進めていって
すべての工事が完了するまで養生はしたまま。
床全体が仕上がったところって工事中は見ることが
出来ないんです。
っで、その養生を最後に取るのが
なんともいえない楽しみっていうお話。
何が入っているか分からないプレゼントのリボンの様に
取る瞬間がたまらなく興奮するんです。
まぁ、プレゼントとは違って、養生の下が何かって
分かっているんですけどね、
そう、フローリング。
でもですね~
もうリボンの付いたプレゼントなんてもらうことがない
45歳のおっちゃんにとってはなんとも贅沢な楽しみなんです。
その楽しみをじっくり味わうために
いつもひっそりと一人で養生をはがします。
その光景は外から見ればなんともさびしげでしょうが、
決してさびしくはありません。
今工事中の河村さんの家も無事完成に近づき、
窓から冬の陽射しが柔らかく壁を照らしてくれる午後3時前、
リボ・・・
養生材を取っていきます。
床は壁や天井とマッチしているか、
不安がないかといえば嘘になります。
自信があるかといえばそれも嘘になります。
畳1枚分の大きさの養生材を1枚1枚はがすたびに
期待がどんどん膨らんでいきます。
45歳のおっちゃんが胸をドキドキさせながら
一人でプレゼントの箱を開けている…
決してさびしくはありません。
ここでどんな河村さんの生活が始まっていくのか
それがお引き渡し後の楽しみですね。
今回は愛媛県での出張家づくり!
心地よい疲れが身体をつつむなか、
荷物を満載にした車で冬の海風を受けながら
大きな橋を渡っていよいよ神戸に戻ります。